どのくらいのペースで走ればいいの?5種類の適正トレーニングペースまとめ

↓動画での解説はこちら↓
「解体新書」#13
■本講義のテーマ■
1マラソン練習でどれくらいのペースで走れば良いか分かる。 2トレーニングの目的と種類に応じた“5種類のトレーニングペース”を理解できる。 3自分のレベル(サブ3~初心者)に応じた“5種類のトレーニングペース”を理解できる。
マラソン練習はどれくらいのペースで走るべきか?
マラソンを始めたばかりという方で以下のような悩みをお持ちの方も多いのではないのでしょう か?
✔「マラソン練習ってどれくらいのペースで走ればいいの・・・?」 ✔「マラソンは何度か走ったけど、最近記録が頭打ちだ・・・」
【BRC】マラソン完全攻略「解体新書」 2/4ページ
✔「いつもの練習ではただ走っているだけなんだけど、やっぱり「走るペース」も意識した方がい いのかな?」
✔「今の練習で走ってるペースが遅すぎるのかな?」
自分が練習で走っているペース。これに不安を持っている方は多いのではないでしょうか? ということで、本記事では自分の「マラソン練習で走るべきペース」を考えていきましょう。
「マラソン練習で走るべきペース」を決めるときには、以下の2つの観点から考えるべきです。
I. トレーニングの目的と種類
1つ目の重要な観点は、「トレーニングの目的と種類」です。 マラソン練習をする際には、様々なトレーニングの種類があります。
例えば・・・
●ジョグ / Jog
●LSD / Long Slow Distance (ロング・スロー・ディスタンス) ●ペース走 / Pace Run
●インターバル / Interval
●レペティション / Repetition
走る系のトレーニングだけでもパッとこのくらい挙げられます。 これに加えて、さらに・・・
●筋力トレーニング ●体幹トレーニング ●アジリティ(敏捷性)トレーニング ●クロス(複合)トレーニング
なども含めると、一口に「マラソン練習」といってもそのトレーニング種類は多岐に渡るという ことが分かります。このように様々な種類のトレーニングがある中で『ダニエルズのランニング・ フォーミュラ』の著者であるジャック・ダニエルズ氏はこう言います。
はい。あなたは自分が今取り組んでいる練習に対して「この練習の目的は何か」という問いに答 えられますか?
■「マラソン練習で走るペース」を決めるときに、持つべき観点■
I. トレーニングの目的と種類
II. あなたの走力レベル
常に必要なのは、「この練習の目的は何か」という問いに答えられることだ。 |
‒ 『ダニエルズのランニング・フォーミュラ』 / ジャック・ダニエルズ 著 より |
【BRC】マラソン完全攻略「解体新書」 3/4ページ
例えば、普段のジョグ(Jog)で走るペースとインターバル(Interval)で走るペースはかなり違いま す。これは、ジョグ(Jog)とインターバル(Interval)では練習の目的が違うからです。
このように、トレーニングの目的とトレーニングの種類を理解した上で、マラソン練習時のラン ニングペースを調整する必要があります。
II. あなたの走力レベル 2つ目の重要な観点は、「各個人の走力レベル」です。
言わずもがな、世の中には様々なレベルのランナーがいますよね。フルマラソンをサブ3(3時間切 り)で走る人もいれば、初マラソンで完走できるかどうかも分からないというランナーもいるわけ です。仮に
・サブ3(3時間切り)で走るランナー → Aさん ・初マラソンで完走目標のランナー → Bさん
としましょう。当然ですが、AさんとBさんのように走力が大きく違うランナーが同じランニング ペースで走ることはお互いにとって合理的なトレーニングとは言えません。
AさんとBさんが同じ「1kmあたり5分 (5分/km)」というペース走っても、
という状況になり得るわけです。 要するに、効果的なトレーニングを行うためには、ランナーそれぞれの走力レベルに応じたペー スで走る必要があるということです。
「ダニエルズ理論」の“5種類のトレーニングペース” というわけで、ここまでは「トレーニングの目的と種類」および「走力レベル」によって変わっ
てきますよ。という話をしてきました。
では、練習で走るべきペース(トレーニングペース)は具体的にどういったものがあるのでしょう か?
● Aさんにとっては、遅すぎる。
→運動強度が低すぎて、トレーニング効果が薄い。
● Bさんにとっては、速すぎる。
→運動強度が高すぎて、トレーニング効果が薄い。
【BRC】マラソン完全攻略「解体新書」 4/4ページ 『ダニエルズのランニング・フォーミュラ』 / ジャック・ダニエルズ 著 の「ダニエルズ理論」で
は、以下の5種類のトレーニングペースが紹介されています。 ■
1 2 3 4 5
まず、前提として以下の概念を押さえておいてください。 『VDOT』=“走力”
“5種類のトレーニングペース”は、ランナー各個人の「走力レベル」によって異なると言いました が、その「走力レベル」をここでは『VDOT』という指標で表します。