ジョグ / Jog

「解体新書」#07
1種類目は、「ジョグ (Jog)」。 いわゆる「ジョギング」というやつです。
「ジョグ」は、マラソン練習の基本中の基本ですね。「ジョグ」はマラソン練習の大部分を占め ます。
「ジョギング」という名の通り、割とゆっくりペース、ラクに感じるペース、会話ができるくらい のペースで走ります。とはいえ、ジョグのペースは人によって様々ですので、「どれくらいで走ら ないといけない」とかは気にし過ぎなくてOKです。
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1 マラソンを走る上での「基礎スタミナ」を養成する
「ジョグ」の主な練習効果としては「基礎スタミナ」の養成があります。そして、「ジョグ」はマ ラソン練習の大部分を占めるわけですから、マラソン練習において「基礎作り」がどれだけ重要 かが分かります。
■「ジョグ (Jog)」の主な目的■
1 マラソンを走る上での「基礎スタミナ」を養成する
2 体力レベルを維持する
3 疲労を抜く(リカバリー
【BRC】マラソン完全攻略「解体新書」 2/3ページ
マラソン練習では他にスピード練習や強度の高いポイント練習など様々な種類のものがあるので すが、それらはジョグで培った「基礎」「土台」の上に成り立つものです。しっかりした土台が 出来上がっていないままスピード練習など強度の高い練習を行おうとすると、それらの高強度な 練習を予定通りにこなせる可能性は低いでしょう。
また、土台がしっかりしていないまま無理に強度を上げた練習をすると、怪我のリスクも非常に 高くなります。そのため、しっかりジョグで「頑丈な基盤作り」を行なった上で、スピード練習や 強度の高い練習(ポイント練習)を組んでいくことが大事です。
2 体力レベルを維持する
3 疲労を抜く(回復 = リカバリー)
また、ジョグは必ずしもあなたの体力を「強化する」為に行うとは限らず、「あなたの体力レベル を維持する」為、もしくは「回復 = リカバリーさせる」為に行うこともあります。
マラソン練習は他のスポーツと同じように、トレーニング(鍛錬)とリカバリー(回復)を繰り返して 身体能力を向上させていかなければなりません。つまり、身体を休ませる回復期(リカバリー)をと ることが必要で、毎日毎日ハードなトレーニングを行うことは逆効果になってしまうということ です。
ウエハラ : だから、身体能力を「強化する」練習とは別に、「体力維持」「回復 = リカ バリー」としての練習も意識する必要があるのです。
そこで、ジョグは
・割とゆっくりペース
・ラクに感じるペース
・会話ができるくらいのペース で走るわけですから、練習強度としては高くありません。
その為、「体力維持」「回復 = リカバリー」の練習としてジョグは最適です。これらを「つなぎ のジョグ」と言ったりもします。
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上記の時間やペースはあくまで例です。ジョグの取り組み方は個人差が非常に大きいので、日々の 自分の状態・コンディション・レベルに合わせて調整してみてください。
「ジョグ (Jog)」の練習例
1 50分~80分 ジョグ (基礎スタミナ養成) ※スローペース~Eペース
2 40分~60分 ジョグ (体力レベルの維持) ※Eペース
3 15分~40分 ジョグ (リカバリー) ※スローペース
【BRC】マラソン完全攻略「解体新書」 3/3ページ
ちなみに、「ダニエルズ理論」においては普段のジョグはEペースで走るのが良いと言われていま すが、これも絶対的に守らないといけないわけではなく、あくまで参考にする程度で良いです。 ジョグで一番大事なのは、あなたのその時の体調に応じて柔軟に対応することです。いろいろな ペースで走ってみて自分の体がどのように反応するのか観察してみてください。
[ジョグのメリット]
●「基礎スタミナ」を養うことで、マラソンというスポーツに十分耐えられる身体を作る事がで
きる。
●トレーニング強度が低くラクな練習なので、日々継続的に取り組める。
[ジョグのデメリット]
●トレーニング強度が低くラクな練習であるため、練習全体がジョグに偏ってしまいがち。