謎のこだわりで自らの成長を止める人|ぼっちランナーズ【BRC】
コラム

謎のこだわりで自らの成長を止める人

上原 一真

お疲れ様です。
上原です。 

今回は、

「謎のこだわりで
 自らの成長を
 止めてしまっている人」

について書きたいと思います。

これは最近僕が強く
問題意識を抱いている部分でして。

言ってしまえば、
ランニングのノウハウ以前の
“心構え”的な話ではあるんですが、

でもやっぱり、
こういう“心構え”の部分が
きちんとできていないと、
いくらノウハウを学んだところで
成長しないな、と思うわけです。

というわけで、今回の話は、

「成長し続けられる人と
 成長が止まってしまう人の違い」

について、
いつもとは違った角度から
お伝えしたいと思います。

・・・・・

で、結論から言うと、

「自分の謎のこだわりを
 捨てられない人」

は成長し続けられません。

つまり、
コーチである僕からの
アドバイスを素直に聞き入れず、
「自分流のやり方」を
貫こうとする人は、
高確率で伸び悩んでしまう
ということですね。

まあ、
僕が自分でこんなことを言うと、
「お前、何様だよ」と
思われるかもしれませんが、
曲がりなりにも僕は
プロのランニングコーチです。

これまで何百人もの市民ランナーに
アドバイスをさせていただきましたし、
何年も継続的に
指導させていただいている方も
たくさんいらっしゃいます。

僕はそんなクライアントの皆様に
確実に成果を出していただこうと
いつも真剣に指導をしているんですね。

BRCの
「スタンダードクラス」の方は、
分かると思いますが、
僕はBRCメンバー個人個人に対して、

毎週トレーニングの
フィードバックを行い、
毎月個別コンサルを行い、
毎月オフライン練習会を行い、
練習メニューの作成や修正、
ランニングフォーム解析、
その他ランニング周りの
あらゆる相談に対して助言を
させていただいています。

その結果、
僕が指導させていただいた方々は、
老若男女問わず、
素晴らしい成果を出してくれました。

僕は、彼ら彼女らの功績の
一端を担えたことを
とても誇りに思っていますし、
これからも彼ら彼女らには、
素晴らしい成果を出していただき、
ランニングを楽しんでもらおうと
日々真剣に活動しています。

でも、
そんな活動を続ける中で僕は
多くの成功事例を見てきましたが、
それと同じくらい、
多くの失敗事例も見てきました。

長年、市民ランナーの方々を
指導させていただいていると、

「こういうタイプの人は
 成果を出せる」

「こういうタイプの人は
 成果を出せない」

という傾向が
明らかに見えてくるんです。

だからこそ、
敢えてハッキリと言いますが、

「自分のこだわりや
 自分流のやり方を一旦脇に置いて、
 素直に指導者の教えを受け入れる」

ということができない人は、
本当に成長できません。

だって、
指導者とかコーチって、
そのジャンルにおいては、
絶対にあなたより
知識も経験も豊富ですよね。

あなたには見えていないことも
指導者やコーチには
ちゃんと見えているわけです。

だから、
たとえ指導者のアドバイスが
今の自分には理解不能だったとしても、

いや。

むしろ、
今の自分には理解不能な部分にこそ、
自分自身の成長のキッカケがあるんです。

素人が最初から
全てを見通すことができていて、
自分の判断で何でも解決できるなら、
指導者なんて世の中に必要ありません。

でも現実には、
素人が自分勝手な判断で行動しても
大抵は上手くいかない。

だからこそ、
学ぶ側の人間というのは、
自分よりも経験豊富な人間に
指導を仰ぐわけじゃないですか。

ランニングの例で言えば、

「どういうトレーニングを
 すればいいのか分からない」

とか、

「自己流で練習しているけど
 このやり方で本当に
 成果が出るのか不安」

とか、

「専門家の指導を受けて
 もっともっと
 自己記録を伸ばしていきたい」

とか。

様々な想いがあって、
先人から学びを
得ようとするわけです。

で、
このメールを読んでいるということは、
あなたもきっとその一人ですよね。

だったら、まずは

「指導者・コーチのアドバイスを
 素直に聞き入れる」

というのが
筋ではないでしょうか?

・・・・・

いや、何も僕は
自分の信者を作ろうと
しているのではありません。

ただシンプルに、
指導者のアドバイスを
素直に聞き入れず、
自己流を貫き通す人は、

なぜ、

「自分の方が指導者よりも
 正しい判断ができる」

と思っているのか、
僕は不思議なんです。

これはメタファー(比喩)ですが、
指導者やコーチというのは、
山のてっぺんから

「最も安全かつ確実に
 山頂にたどり着くルート」

を案内しているようなもの。

指導者やコーチは、
その山を何度も登ったことがあり、
何百人もの登山者を案内したことがある。

だから、
多くの登山者が確実に歩ける
安全なルートも知っているし、
逆に、多くの登山者が
失敗や挫折をする
危険なルートも知っている。

初心者向けのルートも知っているし、
中級者向けのルートも知っているし、
上級者向けのルートも知っている。

そして、
目の前の相手のレベルに合わせた
最適なルートを案内できる。


で、なぜこういったことが
できるのかと言えば、
その指導者・コーチが
山のてっぺんから様々なルートを
俯瞰できているからです。

でも、
当の登山者本人はまだ
その山の頂まで登ったことがないし、
目の前の道がどこに
繋がっているかも分からない。

右の道と左の道、
どちらに進めば良いのかが
分からない。

もしかすると、
自分の判断で選んだ道が、
踏み慣らされていない獣道で
多くの人が脱落していった
難攻不落の
激ムズルートかもしれない。

だ、か、ら。

「道案内役」として
指導者やコーチが必要なんです。

にも関わらず、
「自分の謎のこだわり」を
捨てられない人は、
自分の勝手な判断で進路を決め、
その結果、
遠回りをしてしまったり、
来た道を逆戻り
しなければいけなくなったり、
悪路にハマって
怪我をしてしまったり、
酷い時には、
遭難してしまったりする。

そういった事態を避けるために
僕のような指導者やコーチは、

「正しい道案内」

という重要な仕事を
担っているわけですが、
その案内に従わないというのは、
なぜなんでしょうか?

これは一体、
どういうことなんでしょうか?

・・・・・

てなことを
自分で言っておきながら、
僕はその理由を知っています。

それは、人間が

「自分が理解できないことは
 受け入れたくない」

「自分に都合が悪いことは
 受け入れたくない」

という習性を持っているからです。

ランニングの指導をしていると、
どうしても
“指導をする側”と
“指導を受ける側”との間で、
知識や経験、
そして認識できる世界の深さに
ギャップ(差)が生じます。

これはもはや、
優劣関係ではなく、
構造上そういうもの。

でも、そういう

「自分が理解不能なこと」
「自分が納得できないこと」
「自分に都合が悪いこと」

に直面した時に、
その人の成長の
ポテンシャルが試される
と僕は思っていて。

最初にも言いましたが、
今の自分には理解不能な部分にこそ、
自分自身の成長のキッカケがあるんです。

「理解不能な部分」こそ
指導者と自分との間に
存在するギャップ(差)であり、
そこを理解しようとしない人は
それ以上成長が見込めません。

僕はランニングの指導をする中で、
もちろん厳しいことも言います。

クライアントの方々に
成果を出してもらうため、また、
成長してもらうためには、
甘い言葉ばかりでなく、
時には厳しい言葉も必要ですから。

BRCメンバーが
明らかに間違った方向に
進もうとしていたら、
たとえその人に嫌われようとも
「それはダメ」と僕は言います。

すると、
多くの人はここで、
多かれ少なかれ、
僕に対して反発心を抱きます。

・・・でも、そんな風に
「自分に都合の悪いこと」
を言われた時に、

・それでも僕の言うことを
 信じて付いていくのか

それとも、

・ヘソを曲げて、
 僕の言うことを聞かなくなるのか

ここが
成長を続けられる人と
成長が止まってしまう人の
分かれ目。

前者の人は、
どこかのタイミングで
僕の言っていることが
字面ではなく、
本当の意味で“腹落ち”し、
それをキッカケに
ブレイクスルー(急成長)します。

今BRCで成果を出している人も
最初の最初から
僕の言うことを素直に
聞き入れられた人っていうのは
実は少ないです。

みんな、最初はやっぱり
今までの自分のやり方とかもあるし、
なかなかそこから
抜け出すことができないんですよね。

「上原さんの練習メニューは
 物足りないです」

とか言って、
勝手に練習量を増やしたり、
設定ペースを上げたりする。笑

でも、
僕も長くコーチをやっているので、
そんなことは想定済みです。

そして案の定、
自分流を織り交ぜて
練習量を増やしたり、
ペースを上げたりする人は、
大抵どこかで怪我をする。

あるいは、
オーバートレーニングに陥って
行き詰まる。

言い方に棘があって
申し訳ないのですが、
そういう“痛い目”に遭った人は、
その時に初めて

「あぁ、
 上原さんが言ってたことって
 こういうことだったんだ」

「最初は
 物足りない練習メニューだと
 思ったけど、
 ちゃんと意味があって
 作られた練習メニューなんだ」

と、腑に落ちる。

そうやって
“腑に落ちる”経験をした人は、
今度は一気に素直になって
僕の言う通りにやってくれます。

すると、やっぱり
目に見えて結果が出始めるので、
そこからの成長は
めちゃくちゃ早いですね。

これこそまさに
ブレイクスルー。

・・・・・

ではその一方で、
後者の

「自分にとって都合の悪いことを
 言われた時に、ヘソを曲げて
 僕の言うことを聞かなくなる人」

は、どうなるかと言うと。

僕とは別の

「自分にとって
 都合の良いことを言ってくれる人」

を探しに行くんですね。

まあ、もちろんそれは
その人の自由なので
別に良いんですが。。。

でも、結局それって
自分が聞きたい話を
聞きに行っているだけなので、
「自分の判断の枠組み」から
抜け出せていないんですよね。

これは一見、
誰かから学んでいるように
見えますが、実際は、

「今の自分が理解できる範囲だけ」

で行動しているに過ぎません。

だから、
こういうタイプの人は、
新しい指導者が
「自分にとって都合の悪いこと」を
言った途端、
また別の指導者を探しに行くのです。

そして、
ずーっとそれを繰り返す。

自分は何も変わらない。

・・・・・

まあ、ここまで
散々毒を吐いてきましたが、
なぜ僕が今回ここまで
強めにお話ししているかと言うと、

僕自身もかつては、
指導者や諸先輩方の言うことを
素直に聞けない天邪鬼だったし、
それでは全然
上手くいかなかったからです。

僕としては、
いろんな人から学んでいるつもり
だったけれど、
どこかで自分の思い込みがあり、
自分の都合の良い情報しか
受け入れていませんでした。

でも、やっぱり
それでは上手くいかない。

自分の器が小さい限りは、
自分より“大なるもの”を、
自分の中に
取り込むことはできません。

だから、
まずは自分の器を大きくすること。

オープンマインドを持つこと。

自分の謎のこだわりを捨てること。

指導者の言うことを
素直に聞き入れること。

これが自己成長のためには、
絶対必要。

自分の器が大きくなれば、
吸収できるものも
圧倒的に増えますから。

これは僕自身の失敗体験からも
ハッキリ言えることです。

まあ、ここまで言って
何も響くものがない
という人がいたとしたら、
その人は僕には救えません。

それはもう完全に僕の力不足。

甘んじて受け入れます。

それでは、
本日はこの辺で。

最後までお読みいただき
ありがとうございました。

ABOUT ME
上原 一真
上原 一真
ランニングコーチ / ぼっちランナーズクラブ【BRC】代表
株式会社SmilesMiles 代表取締役 1992年生まれ、鹿児島県出身。 2005年、中学時代より走り始めランニング歴は17年以上。 1500m~5000mなどのトラック競技から100kmを超えるウルトラマラソン, トレイルランニング, 駅伝など幅広く嗜む。フルマラソンの自己ベストは、2時間34分16秒 (2021年)。 2015年から市民ランナー向けにランニングの指導を始め、サブ4~サブ2時間40分まで様々なレベルの市民ランナーの自己ベスト達成をサポートしてきた。 現在は、オンラインランニングクラブ【ぼっちランナーズ / BRC】を主宰。 「ひとりで頑張るランナーに、もっと強くなるきっかけを与え、自己重要感が高まるランニングを楽しんでもらう」をテーマとして指導に力を入れている。
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