「常識」を疑え|ぼっちランナーズ【BRC】
コラム

「常識」を疑え

上原 一真

こんにちは、上原です。

前回のメルマガでもお伝えしましたが、
今週末は、ニュージーランド在住の
谷本啓剛(ひろたか)さん
とのコラボライブを行います!
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
コラボライブ w/ 脱常識ランナー・谷本啓剛さん

雑誌ランナーズでも
「脱常識ランナー」として
取り上げられる谷本さんですが、
一体何が「脱常識」なのでしょうか?

例えば、

・ニュージーランド移住
・裸足で走る
・クロスカントリーを走り込む
・筋トレをしっかりやる
・外国人コーチをつける
・長期休養をとる

といったところでしょうか。

確かに谷本さんは、
一般的な日本人とは異なる
アプローチを様々にされています。

でも実は、僕は谷本さんが
それほど突拍子もないことを
しているとは思いません。

むしろ極めて「常識的」
とさえ思います。

今日はその辺を
噛み砕いていきますね。

そもそも「常識」とは、
所属するコミュニティによって
大きく変わるものです。

「日本の常識は、海外の非常識」

とは、昔からよく言われますよね。

この言葉の通り、
どの立場から物事を見るかによって
同じ物事が
「常識」にも「非常識」にも
なり得るわけです。

例えば、日本では

「1日休んだら、
 その体力を戻すのに3日かかる」

という言葉があるほど、
「休む = 悪」
とされています。

これを信じる人にとっては、
「1週間も全く走らない」
なんて狂気の沙汰でしょう。

しかし、欧米では、
トップ選手であっても
年間の内に“1〜2ヶ月間ほど”の
長期的な休養を取ることが多いです。

しかも、その休養期間の前半は、
ほとんど走りません。

この期間は、
敢えて走ることから完全に離れて、
身も心もリフレッシュさせるのです。

そして、この休養期間があるからこそ、
再び「走ることへの情熱」が湧き上がり、
次のシーズンへスムーズに移行できる
というわけです。

そう考えると、
「休養も悪くなさそうだな」
と思えてきませんか?

僕自身、休養期間を設けずに
年間何本も(毎週のように)、
フルマラソンを走っていたことが
ありますが、これは
「パフォーマンスのピークを作る」
という意味では、
まったく良くありませんでした。

なぜなら、毎回毎回、
「目の前のレースに間に合わせるだけ」
のトレーニングにしかならないからです。

腰を据えて自分を鍛える期間もなければ、
目標レースを終えた後の
リフレッシュ期間もありませんでした。

このような状態で
「トレーニングらしき行為」
を惰性で続けても、
いつか擦り切れてしまいます。

だから、やはり大事なのは、

「長期目線で年間スケジュールを
 組み立てること」

です。

「期分け」と言っても
いいかもしれませんね。

・この時期は基礎能力を鍛える
・この時期は実戦能力を鍛える
・この時期はレースに向けて
 コンディションを整える
・この時期は長期的に酷使した
 心と身体を休める

主にこれらの要素ごとに
年間スケジュールを
切り分けていくと良いでしょう。

まあ、「期分け」については
本題ではないので、
これくらいにしておきますが、

ここまでの説明を聞いただけでも
「長期休養の有用性」は
ご理解いただけたのではないでしょうか。

僕がランニングの指導をする上でも

「目標とするマラソンを走った後は
 1ヶ月はしっかり休んでください」

と口酸っぱく伝えるのですが、
きちんと休める人は少ないですね。

「休むと身体が衰えるのが怖い」
という気持ちになってしまうのでしょう。

僕もかつては、
「休むことができない」時期が
ありましたので、
その気持ちは十分わかるのですが、

やはり日本には
「休む = 悪」という常識が
根強く残っているのかもしれませんね。

しかしながら、
「常識が正しいとは限らない」
というのは、言うまでもありません。

比較的大人数が
「なんとなく正しいっぽい」と
信じ込んだ概念が、
「常識」と呼ばれているだけですから。

そこに「正しさの根拠」は
一切ありません。

「大衆は常に間違う」
という言葉がありますが、
僕はこれが割と真理だと思っています。

「常識」に何の疑いも持たず、
ただ何となくついていく人が
世の中ではほとんどだからです。

そして、「常識」のせいで
物事のあるがままを見ることが
できなくなってしまう。

では、その「常識」の呪縛を
取っ払うにはどうすれば良いのか。

それは、物事をいろんな角度から
観察することだと思います。

前回のメルマガでも
「物事を見る視点を増やそう」
書きましたが、それと同じです。 

一方向からではなく、
多角的に物事を見ることができれば、
その輪郭がよりハッキリと
見えてくるはずです。

今回のゲストである谷本さんは、
ニュージーランド在住で、
現地のランニングコミュニティでも
積極的に活動されています。

いわば、
「日本」と「海外」という視点から
「ランニング」を見てきた人物です。

そんな谷本さんだからこそ、
我々の常識を打ち壊すようなお話を
たくさん聞けるのではないかと思っています。

というわけで、今週末。

12/30(金) 19:00~20:00
コラボライブ w/ 脱常識ランナー・谷本啓剛さん

楽しみにしていてください。

また、
谷本さんのブログ『酒井根走遊会』では、
他にもいろんなシーンで、
日本と海外の違いについて語られています。

ぜひ一度読んでみてください。
>>> 『酒井根走遊会』
 

「休養」に関する関連記事
>>> 『ブレイク〜休養期に関して〜』

それでは、今日はこの辺で。

おしまい!

ABOUT ME
上原 一真
上原 一真
ランニングコーチ / ぼっちランナーズクラブ【BRC】代表
株式会社SmilesMiles 代表取締役 1992年生まれ、鹿児島県出身。 2005年、中学時代より走り始めランニング歴は17年以上。 1500m~5000mなどのトラック競技から100kmを超えるウルトラマラソン, トレイルランニング, 駅伝など幅広く嗜む。フルマラソンの自己ベストは、2時間34分16秒 (2021年)。 2015年から市民ランナー向けにランニングの指導を始め、サブ4~サブ2時間40分まで様々なレベルの市民ランナーの自己ベスト達成をサポートしてきた。 現在は、オンラインランニングクラブ【ぼっちランナーズ / BRC】を主宰。 「ひとりで頑張るランナーに、もっと強くなるきっかけを与え、自己重要感が高まるランニングを楽しんでもらう」をテーマとして指導に力を入れている。
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