“狙って”結果を出すランナーの特徴|ぼっちランナーズ【BRC】
コラム

“狙って”結果を出すランナーの特徴

上原 一真

こんにちは、上原です。

BRCメンバーは、
今シーズンも
「自己ベスト更新」連発中。

前回のメルマガでは、
I.Jさんの事例を
共有させていただきましたが、
今回はM.Hさんのお話を
シェアさせていただきます。

=====================

■ M.Hさん (男性)
フルマラソン
3時間10分18秒
→ 3時間08分35秒 PB更新!!

「BRCに入会するまでは自己満足のレベルでほぼポイント練習に近いことしかしていませんでした。
そこで目標のサブ3達成に向けてBRCに入会させていただいてからは、明確な練習内容、スケジュールをいただくことによって信じて練習できるようになりました。
ジョグの大切さ、ポイント練習もギリギリでなく努力感で取り組む大切さ。他にも色々ありますがマラソンに対する考え方が変わったなと自分でも感じています。
BRCのメンバーの方々の練習や、それに対する上原さんのアドバイスも参考にさせてもらっています。
これからも上原さんを信じて頑張りたいと思いますのでよろしくお願いいたします!」

===================== 

Mさんは、
今年4月からBRCに入会し、
お仕事が忙しい中、
淡々と練習を続けてこられました。

そして、
今回のフルマラソンでは、
最初から最後まで
事前に予定していた
ペースで一貫して走り抜け、
見事に自己ベストを更新

もう本当に
「お見事」の一言に尽きます。

素晴らしい走りでした。

ですが、
この「素晴らしい成果」が
予想外のことであったかといえば、
決してそんなことはありません。

僕自身、Mさんのトレーニング内容は
継続的に確認していましたが、
非常に良い流れで練習できていました。

そのレースに至るまでの
練習の流れを知っているからこそ、
今回の結果はある意味「順当」でした。

極めて良い意味で
「予想通り」。

Mさん自身も、
ちゃんと事前に立てた計画通りに
イーブンペースで最後まで走り切り、
合計タイムも「狙い通り」の
3時間10分切りを記録したのです。

実はこの
「予想通り」
「計画通り」
「狙った通り」
という事が、
マラソンにおいては
めちゃくちゃ重要です。

「そんなことくらい分かってるよ」
と思うかもしれませんが、
ここで肝となるのは、、、

「計画通り = 理想通り」ではない
ということです。

「計画」は、
実現可能性を重視したものですが、

「理想」は、
ただひたすらに「願望」です。

この2つは明確に分けて考えた方が良い。

別に「理想」を見ることが
悪いと言っているわけではありません。

むしろ「理想」を持つことは必要です。

ただ、「計画」と「理想」を
ごちゃ混ぜにして考えてしまうと、
チグハグになってしまうということです。

「計画」はその時の自分の
現状、キャパシティ、目的といった
諸々を考慮した上で設定されるものです。

これらの諸要素を精度高く
見極める事ができている人は、
適切な計画を立てる事ができ、
かつその計画を計画通りに
遂行する事ができます。

Mさんは、
この能力に非常に優れていました。

例えば、普段の練習でも
本当はもっとスピードが出せるところを、
敢えてスピードを出さないということが
きちんとできていました。

これは、その時の
「自らの力量」と「練習の目的」を
しっかり理解しているからこそ
できる事です。

多くの人は、
調子が良い時ほど
走り過ぎてしまったり、
ペースを上げ過ぎてしまったり
するのですが、
それは良くも悪くも
「計画から外れている」のです。

僕はこれまで、
調子が良いからと言って
走り過ぎて怪我をしてしまうランナーを
数え切れないほど見てきました。
(自分自身も含めて)

「設定ペース」というものは、
それが適正であるという前提ならば、
そのペース通りに走ってこそ
意味を成します。

設定ペースから
「上振れも下振れもしない」
事が重要なのです。

なぜならそれが
最も合理的な「計画」だからです。

そして、
その合理的な計画に沿った練習の
積み上げこそが
「狙った通りの結果」
を生み出します。

マラソンでは、
突拍子もないことをする必要はないし、
自分でも予想もできないような
爆発的な走りをする必要もありません。

そんなことよりも、
常に自分のコントロールできる範囲を
きちんと認識しておく事が大事。

いわば「身の丈に合った練習」を
継続することが
マラソントレーニングには
求められるのです。

「身の丈に合った練習」というと、
自分の可能性を限定するような響きがあり、
ネガティブな感情を持つ人も
いるかもしれませんが、

ここではあくまで
「現時点における身の丈に合った練習」
という意味です。

だから、
この「身の丈に合った練習」は
自分の成長に合わせて
どんどん変化させてもOK。

ただし、もちろん
「理想」や「願望」と
すり替わらないように注意は必要ですよ。

この辺りの程度問題は、
「良い塩梅で」としか言えないのですが、
常に自分の状態を良く観察していれば、
その「良い塩梅」を見定める目は
確実に養われていきます。

あるいは、
ランニングコーチのような
第三者からの客観的な視点を
参考にするのも良いでしょう。

主観的な判断だけでは、
バイアスがかかってしまうので。 

いずれにしろ、大事なのは、

「計画と理想を切り分けて考えること」

そして、

「自分の力量を見定め、
 今の自分にできることに集中すること」

です。

これらを土台として、
適正なトレーニング計画を立てて、
時には修正しながら遂行していきましょう。

その積み重ねが
「狙った通りの結果を出せるランナー」
になる道です。

それでは、今日はこの辺で。

おしまい!

ABOUT ME
上原 一真
上原 一真
ランニングコーチ / ぼっちランナーズクラブ【BRC】代表
株式会社SmilesMiles 代表取締役 1992年生まれ、鹿児島県出身。 2005年、中学時代より走り始めランニング歴は17年以上。 1500m~5000mなどのトラック競技から100kmを超えるウルトラマラソン, トレイルランニング, 駅伝など幅広く嗜む。フルマラソンの自己ベストは、2時間34分16秒 (2021年)。 2015年から市民ランナー向けにランニングの指導を始め、サブ4~サブ2時間40分まで様々なレベルの市民ランナーの自己ベスト達成をサポートしてきた。 現在は、オンラインランニングクラブ【ぼっちランナーズ / BRC】を主宰。 「ひとりで頑張るランナーに、もっと強くなるきっかけを与え、自己重要感が高まるランニングを楽しんでもらう」をテーマとして指導に力を入れている。
記事URLをコピーしました