サブ4達成のための「根拠のある練習メニュー」の作り方|4つの手順
こんにちは。
ぼっちランナーズ【BRC】代表の上原です。
今回は、サブ4達成のための「根拠のある練習メニュー」の作り方をお話しします。
フルマラソンでサブ4を目指しているけれど、独学で練習しているので、どういう練習をすればいいかわからない。サブ4達成に有効な練習が知りたい。そういう方に向けた内容です。
(動画で見たい方はこちら)
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なぜ根拠のある練習メニューが必要なのか
練習の目的によって、練習の内容が変わるからです。
練習の目的はたくさんありますが、大体は「どのランニングスキルを伸ばすか」に集約されると思います。マラソン練習で鍛えるべきランニングスキルは、3つあると考えています。
- 最大スピード:VO2maxに近い考え方
- スピード持久力:そこそこ速いペースを維持できるか。生理学的にはLT値(乳酸性作業閾値)
- スタミナ:長い時間体を動かし続ける能力
この3つのスキルを、具体的にどういう練習で伸ばすのか。練習の目的を明確にして、練習メニューを考えていく流れになります。
長期的な視点と短期的な視点の両方を持つ
もう一つ大事なのが、中長期的なトレーニング計画と照らし合わせることです。1日1日の練習メニューを短期的に考えるだけでは不十分で、今の練習が自分の目標達成につながっているか、目標達成の道筋から逸れていないかを意識しましょう。
トレーニング計画全体があった上での、日々の練習メニューです。長期的な視点と短期的な視点、どちらも持っておきましょう。
根拠のある練習メニューを作る4つの手順
- 自分が伸ばすべきランニングスキルを明確にする
- 1週間のルーティンを決める
- ポイント練習を設計する
- ポイント練習以外の練習(つなぎ練習)を設計する
サブ4もサブスリーも、考え方はほとんど変わらない
ちなみに、サブスリーでもサブ3.5でも、練習メニューの作り方の考え方はほとんど変わりません。
サブスリーランナーや、もっとレベルの高い人でも、特別に珍しい練習をしているわけではないんですよね。当たり前と言われていることを、愚直に継続している。魔法のような練習はありません。
サブスリーランナーとサブ4を目指す人で何が違うかというと、シンプルに練習の質と量です。速くなる原理は走力レベルに関わらず共通していて、「練習の質×練習の量」。速い人は、質の高い練習を豊富な量で行っている、というだけです。
練習の質はいろいろな考え方がありますが、ここではランニングペースのこと、練習の量はランニングの距離や時間のことだとします。要するに、速いペースでたくさん走る、というだけ。だいぶシンプルですよね。
ここからは、サブ4を目指しているAさんを例にデモンストレーションしていきます。Aさんの目標は3時間55分、現在のタイムは4時間15分。現状と目標のギャップは20分です。
STEP1 自分が伸ばすべきランニングスキルを明確にする
つまり、練習の目的を明確にするということです。3つのスキルを高める代表的なトレーニングは、こんな感じです。
最大スピード(VO2max)
1000m×5本、400m×15本など。Iペース(インターバルペース)で走ります。IペースはVO2maxを高めるのに最適なペースと言われています。速いランニングの間を短めの休憩でつなぐ、インターバルトレーニングですね。
スピード持久力(LT値)
2000m×3本をTペースで走る、6〜8kmまたは30分間をTペースで走る、など。TペースはLT値を高めるのに最適なペースと言われています。
スタミナ
30kmのペース走、2〜3時間のLSDなど。
聞いたことのある練習が多いと思いますが、その背景に、どのランニングスキルを伸ばすのかという目的意識があるかどうかで、取り組み方や設定ペースが変わってきます。今日は最大スピードを高めるから1000m×5本をやるんだ、今日はLT値を高めるから20〜30分間走をやるんだ。まずは練習の目的を明確にしましょう。
STEP2 1週間のルーティンを決める
ルーティンを決めておくと、今日は練習したくないな、と思った時に、その感情に流されずに済みます。決まっているからやるだけ、ですよね。
ガチガチに練習内容まで決めなくてもいいと思いますが、せめてトレーニングの強弱は設定しましょう。強度が高いのがポイント練習、強度が低いのがつなぎ練習です。つなぎ練習の目的は、体力レベルの維持とコンディション調整です。
Aさんの場合は、こんな1週間のルーティンにしてみました。
- 月曜日:休養日(アクティブレスト)
- 火曜日:つなぎ練習(ジョグ。体調を見ながら)
- 水曜日:ポイント練習(最大スピード系またはスピード持久力系)
- 木曜日:つなぎ練習
- 金曜日:休養日(アクティブレスト)
- 土曜日:つなぎ練習
- 日曜日:ポイント練習(スタミナ系。LSDや30kmペース走など)
ポイント練習は週2回。多くても週3回にとどめておきましょう。強度が高いのでケガのリスクも高まりますし、ちゃんと体を休ませて回復させないと、質の高い練習自体ができなくなってしまいます。休む時はしっかり休んで、追い込む時は追い込む。このメリハリが大事だと考えています。
ライフスタイルによって、ルーティンは変わってくると思います。アレンジ例としては、こんなものがあります。
- 平日にポイント練習ができない場合:週末の土日に2日連続でポイント練習をする
- ポイント練習が週1回しかできない場合:1回に絞り、つなぎ練習の質を上げる(ウインドスプリント(流し)で速い動きを取り入れるなど)
- ポイント練習を増やしたい場合:週3回にする。ただし増やしすぎると効果が薄れるので、1回は少し強度を下げた準ポイント練習にする
ルーティンを決めたら、あとはなるべく感情を挟まずに、粛々とこなすのみです。人間は怠惰な生き物なので、感情に邪魔されないくらいルーティンを自分の中に染み込ませることができれば、強いんじゃないかなと思います。
STEP3 ポイント練習を設計する
ポイント練習は強化練習です。ここで走力が上がっていくので、ここを軸に考えていきます。
例1:水曜日 1000m×5本(Iペース)
目的は、最大スピード(VO2max)の強化です。設定した練習メニューが、練習の目的とちゃんと一致しているかを確認しておきましょう。
Aさんの現在の走力(4時間15分)をVDOTで表すと35.2。これに対応するIペースは1kmあたり5分03秒です。目標のサブ4はVDOT 39.5あたりで、対応するIペースは4分44秒。5分03秒と4分44秒の間で、どんどんステップアップさせていくイメージでいいと思います。
例2:水曜日 6kmのTペース走、日曜日 20kmのペース走
別の週は、水曜日に6kmのTペース走(設定5分20秒)。Tペースで走るので、目的はスピード持久力(LT値)の強化です。
Aさんの現在のTペースは1kmあたり5分34秒、目標のサブ4に対応するTペースは5分09秒です。なので、5分34秒〜5分09秒を基準に走るといいかなと思います。
日曜日は、20kmのペース走。設定ペースは、目標のMペースに15秒足した5分45秒です。目的はスタミナの強化です。
Mペースはマラソンペースのことです。サブ4を達成するには、5分40秒で42.195km走らないといけません。安全圏で言うと5分30秒で走れるようになっておきたいので、5分30秒が目標のMペースです。
スタミナを鍛える練習としては、目標のMペースに少し足して20km走る、といった練習がとても有効だと思います。もちろんLSDでもいいですが、20kmのペース走の方がよりマラソンペースに近いので、実践的な練習になると思います。
練習の目的から、練習メニューを決めていく。自分のどういうところを鍛えたいかを決めてから、練習メニューを当てはめていく、という感じです。
STEP4 つなぎ練習を設計する
つなぎ練習の目的は、体力レベルの維持とコンディション調整です。基本的にはジョグと考えてもらっていいと思います。
どれくらいのペースで走ればいいかに絶対的な決まりはありません。目安としては、前の週のポイント練習で走れていた時の体力レベルを落とさない、コンディションを維持する、という意識で走るといいかなと思います。
強化まではしなくていいので、つなぎのジョグで頑張りすぎないこと。ここでオーバーワークになってケガをしたら、すごくもったいないです。基本的には気楽に、ケガをしないように走りましょう。
具体的なペースの目安が欲しい方は、ダニエルズのEペースを参考にしてください。Aさんの現在の走力に対応するEペースは、1kmあたり7分12秒〜6分34秒です。ただ、このペースがその時の体調に合っているとは限らないので、自分の感覚を重視していただくといいかなと思います。
まとめ
- 練習の目的を明確にして、一つ一つの練習に根拠を持つ
- 中長期的なトレーニング計画を持ち、長期的な視点から日々の練習メニューを考える
- 根拠のある練習メニューは、4つの手順で作る
結局は、自分の現状と目標をもとに、練習の質と量を調整していくだけです。これをやればサブ4できる、という魔法のような練習はありません。今回のフレームワークに当てはめて練習メニューを考えるだけで、かなり精度の高い練習メニューを作れると思うので、ぜひ組んでみてください。
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それでは。
ぼっちランナーズ【BRC】
代表 上原一真
