【レベル別】サブ4, サブ3.5, サブ3達成のためのトレーニング計画の立て方|ぼっちランナーズ【BRC】

【レベル別】サブ4, サブ3.5, サブ3達成のためのトレーニング計画の立て方

上原 一真

↓動画での解説はこちら↓

「解体新書」#31

【レベル別】
目標達成ロードマップ (トレーニング計画の立て方)

■本講義のテーマ■
1 サブ4, サブ3.5, サブ3達成に直結するトレーニング計画の立て方が分かる。

2 サブ4, サブ3.5, サブ3達成までの道のりをイメージできるようになる。 3 サブ4, サブ3.5, サブ3達成を目指す上で意識すべきポイントが分かる。

サブ4, サブ3.5, サブ3達成を目指す上で意識すべきポイント

マラソンでサブ4を達成する、つまり「4時間を切る」ということはどういうことか。それはシン プルに4時間を切るペース(5:40/km)で、フルマラソンの距離(42.195km)を走り切ることなの です。サブ3.5であれば3時間30分を切るペース(4:58/km)、サブ3であれば3時間を切るペース (4:15/km)で、フルマラソンの距離(42.195km)を走り切ればいいのです。当たり前すぎて忘れ てしまいそうですね。

【BRC】マラソン完全攻略「解体新書」 2/13ページ

ただし、5:40/km, 4:58/km, 4:15/kmペースではサブ4,サブ3.5, サブ3できるかどうかギリギリ のラインになってしまうので、ここではそれぞれ5:30/km(サブ4), 4:50/km(サブ3.5), 4:10/ km(サブ3)を目標マラソン(M)ペースとしましょう。

ここで目標タイムに対して数分間の余裕を持たせているのは、エイドでの補給時間や不測のアクシ デントが起こることを想定しているからです。例えばサブ3を目指すなら、ギリギリラインの 4:15/kmペースではなく、安全圏の4:10/kmペースを意識しましょう。

というわけで、サブ3を達成するには、フルマラソン(42.195km)という長い距離を4:10/kmペー スで走り切らなければなりません。つまり、このサブ3を達成する為には、4:10/kmペースに対 して“いかに余裕を持って走れるか”ラクに走れるか”が重要なのです。

サブ4, サブ3.5も同様です。5:30/km(サブ4), 4:50/km(サブ3.5),というペースに対していかに 余裕を持てるか、余裕を作るかを意識しましょう。

余裕がなく、もがいて走って、どうにかこうにか4:10/kmペースで走れる」ではダメです。そんな に余裕がない状態で4:10/kmペースで走れたとしても、フルマラソンの距離(42.195km)は走り切 れませんから。一瞬だけ狙ったペースで走れても、そのペースが持続できなくては意味がありませ ん。

● サブ4達成に必要なのは「5:30/kmペースをラクに走ること」! ● サブ3.5達成に必要なのは「4:50/kmペースをラクに走ること」! ●サブ3達成に必要なのは「4:10/kmペースをラクに走ること」!

おさらい:マラソン トレーニング計画の立て方

トレーニングの本質は「現状と目標の間のギャップを埋めること」です。例えば、

例) マラソンで3時間55分(サブ4)を目指すAさんの場合

目標タイム:3時間55分 現状タイム:4時間15分

→ 「現状」と「目標」のギャップ = フルマラソンで20分

例) マラソンで3時間25分(サブ3.5)を目指すBさんの場合

目標タイム:3時間25分 現状タイム:3時間45分

→ 「現状」と「目標」のギャップ = フルマラソンで20分

例) マラソンで2時間58分(サブ3)を目指すCさんの場合

目標タイム:2時間58分 現状タイム:3時間13分

→ 「現状」と「目標」のギャップ = フルマラソンで15分

【BRC】マラソン完全攻略「解体新書」 3/13ページ

つまり、この「フルマラソンで15分」という走力のギャップをいかにして埋めていくかがトレー ニングの本質です。そして、トレーニング計画を立てる上では、このギャップを埋める為にどうす れば良いかを考えていきます。

・スピードを高める必要があるのか? ・スピード持久力を高める必要があるのか? ・スタミナを高める必要があるのか? ・練習量を増やす必要があるのか? ・練習の質を高める必要があるのか?

そして、トレーニング計画というものは、その目標から「逆算」して組み立てていきます。

レース2週間前:1000m×5本 を◯◯/kmくらいのペースで走れるようになる。 レース1ヶ月前:30km走 を◯◯/kmくらいのペースで走れるようになる。 レース2ヶ月前:2000m×3本 を◯◯/kmくらいのペースで走れるようになる。 レース3ヶ月前:8kmペース走 をレースペースで走れるようになる。

上記の例のように、目標から逆算してトレーニング計画を考えることで「レースの◯◯週間前に は、どれくらいのレベルに到達していないといけないよね」というイメージがしやすくなります。

トレーニング計画の作成手順【4ステップ】

では、トレーニング計画の作成手順(4ステップ)をおさらいします。

STEP1.

「現状VDOT」と「トレーニングペース」を把握する。

STEP2.

「目標VDOT」と「トレーニングペース」を把握する。

STEP3.

期分け (ピリオダイゼーション)

STEP4.

マイルストーンを設定する。

この4ステップに沿って「サブ3達成の為のトレーニング計画」を作成していきます!

では、いよいよ「サブ4,サブ3.5, サブ3達成の為のトレーニング計画」をそれぞれ具体的に考え ていきましょう。

◼ マラソンで3時間55分(サブ4)を目指すAさん

【BRC】マラソン完全攻略「解体新書」 4/13ページ

目標タイム:3時間55分 現状タイム:4時間15分

→ 「現状」と「目標」のギャップ = フルマラソンで20分

→と

STEP1. 「現状VDOT」と「トレーニングペース」を把握する

まず、現状確認から。Aさん, Bさん, Cさんの現状のマラソンのタイムを「VDOT」という走力を 表す指標に変換してみましょう。 それから、そのVDOTに応じた「5種類のトレーニングペース」も併せて確認してみます。

◼ マラソンで3時間25分(サブ3)を目指すBさん◼

目標タイム:3時間25分 現状タイム:3時間45分

→ 「現状」と「目標」のギャップ = フルマラソンで20分

◼ マラソンで2時間58分(サブ3)を目指すCさん◼

目標タイム:2時間58分 現状タイム:3時間13分

「目標」のギャップ = フルマラソンで15分


「現状」

◼ マラソンの自己ベストが4時間15分であるAさん◼

[現状VDOT = 35.2 に対応するトレーニングペース]

Eペース:7:12 ~ 6:34 /km

Mペース:6:02 /km

Tペース:5:34 /km

Iペース:5:03 /km

Rペース:1:53 /400m = 4:43 /km

◼ マラソンの自己ベストが3時間45分であるBさん◼

[現状VDOT = 41に対応するトレーニングペース]

Eペース:6:35 ~ 6:00 /km

Mペース:5:20 /km

Tペース:5:00 /km

Iペース:4:36 /km

Rペース:1:44 /400m = 4:21 /km

◼ マラソンの自己ベストが3時間13分であるCさん◼
[現状VDOT = 49.3に対応するトレーニングペース]

【BRC】マラソン完全攻略「解体新書」 5/13ページ

Eペース:5:42 ~ 5:11 /km

Mペース:4:35 /km

Tペース:4:18 /km

Iペース:3:58 /km

Rペース:1:29 /400m = 3:43 /km

まずは自分の現状に合わせたレベルからトレーニングを始めていきましょう! なお、自分の「VDOT」および「トレーニングペース」の計算はここからできます。

→ 『Jack Daniels’ VDOT Running Calculator』/ Run SMART Project

STEP2. 「目標VDOT」と「トレーニングペース」を把握する

次に、目標設定を行います。現状確認でした時と同じように、目標タイムをVDOTで表します。

しかし、ここで気をつけておきたいことが1つあります。前の章でも書きましたが、マラソン本番 では「エイドでの補給時間」や「不測のアクシデントによるタイムロス」も考慮しなければなり ません。というわけで、目標タイムが「2時間58分」の場合であっても、意識的にはもう少し上の レベルを目指しましょう。例えば、サブ3を目指すCさんであればこんな感じ。

目標タイム = 2時間58分 (4:13/kmペース) 意識すべきタイム = 2時間56分 (4:10/kmペース)

少しややこしいですね。「2時間56分」を意識することで、結果的に「2時間58分」に落ち着く というイメージです。

というわけで、Aさん, Bさん, Cさんそれぞれ数分間の余裕を持たせた目標タイムを考えます。 そしてその目標に対応するVDOTと「5種類のトレーニングペース」を確認していきましょう。

◼ マラソンの目標タイムが3時間55分(意識的には3時間52分)であるAさん◼

[目標VDOT = 39.5に対応するトレーニングペース]

Eペース:6:47 ~ 6:10 /km

Mペース:5:30 /km

Tペース:5:09 /km

Iペース:4:44 /km

Rペース:1:48 /400m = 4:29 /km

◼ マラソンの目標タイムが3時間25分(意識的には3時間24分)であるBさん◼

[目標VDOT = 45.9に対応するトレーニングペース]

Eペース:6:02 ~ 5:29 /km

Mペース:4:51 /km

【BRC】マラソン完全攻略「解体新書」 6/13ページ

Tペース:4:34 /km

Iペース:4:12 /km

Rペース:1:35 /400m = 3:57 /km

◼ マラソンの目標タイムが2時間58分(意識的には2時間56分)であるCさん◼

[目標VDOT = 55に対応するトレーニングペース]

Eペース:5:14 ~ 4:45 /km

Mペース:4:10 /km

Tペース:3:56 /km

Iペース:3:37 /km

Rペース:1:21 /400m = 3:22 /km

つまり、最終的にはこの目標VDOTにおけるトレーニングペースで走れるようにならないといけま せん。目標レースに臨む前にこれくらいの水準で練習ができていれば、サブ3達成の可能性は高い ということですね。

なお、自分の「VDOT」および「トレーニングペース」の計算はここからできます。 → 『Jack Daniels’ VDOT Running Calculator』/ Run SMART Project

STEP3. 期分け (ピリオダイゼーション)

期分け(ピリオダイゼーション)」とは「どの時期にどういった練習をすべきか(どの身体スキルを伸 ばすべきか)」を考えること。すなわち、特定の身体スキルを集中して伸ばす期間を設けることで す。

マラソン練習で伸ばすべき身体スキルは大きく3つ。

1. 最大スピード (VO2max) 2. スピード持久力 (LT値)
3. スタミナ

これらの3つの身体スキルを高めていくことが重要です。そして、これらの身体スキルをどういう 順番で鍛えるか、期間を区切って集中して強化すべき身体スキルを決めることが「期分け」です。

「期分け」の基本的な流れは「基礎強化」→「特異的トレーニング」です。 


「基礎強化」・・・スタミナおよび最大スピード 「特異的トレーニング」・・・スピード持久力

と考えると分かりやすいでしょう。 これを踏まえると、「期分け」のパターンとしては主に以下のようなものが考えられます。

【BRC】マラソン完全攻略「解体新書」

7/13ページ

1 スタミナ → 最大スピード → スピード持久力 ・・・長い距離を走るのが好きな方、スタミナに自信がある方におすすめ

2 最大スピード → スタミナ → スピード持久力 ・・・短く速く走るのが好きな方、スピードに自信がある方におすすめ

3 スタミナ・最大スピード → スピード持久力 ・・・練習期間が十分になく、短期間で効率良く走力を伸ばしたい方におすすめ

では、以上を踏まえて、Aさんの「期分け」を考えてみましょう。

Aさんはスタミナ型のランナーで長い距離を走るのが好きです。なので、得意分野であるスタミナ から身体の基礎を作っていくことにします。
また、目標レースまでの期間は「16週間 (約4ヶ月)」です。

◼ スタミナ型のAさんの期分け◼

1 スタミナ → 最大スピード → スピード持久力

スタミナ強化期:1~6週目 (6週間)

最大スピード強化期:7~12週目 (6週間)

スピード持久力強化期:13~16週目 (4週間)

という具合に「期分け」を行ないます。 ただし、「期分け」を設定したとしても、それにガチガチにとらわれる必要はありません。最終 的には全ての身体スキルをバランス良く鍛えなければいけないので、「期分け」の意識を持ってお くくらいでOK。

STEP4. マイルストーンを設定する では、最後に現状と目標の間にマイルストーン(小目標)を設定して、サブ4, サブ3.5, サブ3達成ま

での道のりをより鮮明にイメージしましょう。

◼ Aさんのマイルストーン設定◼

現状VDOT = 35.2 → 目標VDOT = 39.5

現状 (現在)

VDOT : 35.2 (フルマラソン推定タイム = 4時間15分)

マイルストーン (4週間後 =1ヶ月後)

VDOT : 36 (フルマラソン推定タイム = 4時間10分)

【BRC】マラソン完全攻略「解体新書」

8/13ページ

マイルストーン (8週間後 = 2ヶ月後)

VDOT : 37 (フルマラソン推定タイム = 4時間05分)

マイルストーン (12週間後 = 3ヶ月後)

VDOT : 38 (フルマラソン推定タイム = 3時間59分)

目標 (16週間後 = 4ヶ月後)

VDOT : 39.5 (フルマラソン推定タイム = 3時間52分 +α)

◼ Bさんのマイルストーン設定◼

現状VDOT = 41 → 目標VDOT = 45.9

現状 (現在)

VDOT : 41 (フルマラソン推定タイム = 3時間45分)

マイルストーン (4週間後 =1ヶ月後)

VDOT : 42.1 (フルマラソン推定タイム = 3時間40分)

マイルストーン (8週間後 = 2ヶ月後)

VDOT : 43.3 (フルマラソン推定タイム = 3時間35分)

マイルストーン (12週間後 = 3ヶ月後)

VDOT : 54.6 (フルマラソン推定タイム = 3時間30分)

目標 (16週間後 = 4ヶ月後)

VDOT : 45.9 (フルマラソン推定タイム = 3時間24分 +α)

◼ Cさんのマイルストーン設定◼

現状VDOT = 49.3 → 目標VDOT = 55

現状 (現在)

VDOT : 49.3 (フルマラソン推定タイム = 3時間13分)

マイルストーン (4週間後 =1ヶ月後)

VDOT : 50.2 (フルマラソン推定タイム = 3時間10分)

マイルストーン (8週間後 = 2ヶ月後)

VDOT : 51.8 (フルマラソン推定タイム = 3時間05分)

マイルストーン (12週間後 = 3ヶ月後)

VDOT : 53.5 (フルマラソン推定タイム = 3時間00分)

【BRC】マラソン完全攻略「解体新書」 9/13ページ

目標 (16週間後 = 4ヶ月後)

VDOT : 55 (フルマラソン推定タイム = 2時間56分 +α)

マイルストーンを設定することで、それぞれの目標達成までの道のりがはっきりしてきましたね。 「いつまでにどのレベル(VDOT)に達していよう」と期限付きの小目標を設定することで、モチ ベーションも維持しやすくなります。

 とはいえ、VDOTの数字だけだとイメージしにくいかもしれないので、もう少し具体的に見ていき ましょう。

以下の2パターンで、サブ4達成までのマイルストーンを設定してみます。

パターン1:1ヶ月ごとに「1000m × 5本 Iペースインターバル」を実施 パターン2:1ヶ月ごとに「12~14km Mペース走」を実施

パターン1:1ヶ月ごとに「1000m × 5本 Iペースインターバル」を実施 スピード練習の王道「1000m × 5本」は現状確認としても優秀なトレーニングです。 各ステップにおいてマイルストーンが達成できているか、確実にレベルアップできているか定期的 に確かめましょう。

◼ 「1000m × 5本 Iペースインターバル」でマイルストーンを設定する◼

[Aさんの場合]

[現状VDOT = 35.2]

1000m × 5本 インターバル | 設定ペース = 5:05 ~ 5:00 /km

[マイルストーン(1ヶ月後)]

1000m × 5本 インターバル | 設定ペース = 5:00 ~ 4:55 /km

[マイルストーン(2ヶ月後)]

1000m × 5本 インターバル | 設定ペース = 4:55 ~ 4:50 /km

[マイルストーン(3ヶ月後)]

1000m × 5本 インターバル | 設定ペース = 4:50 ~ 4:45 /km

[目標VDOT= 39.5 (4ヶ月後)]

1000m × 5本 インターバル | 設定ペース = 4:45 ~ 4:40 /km

◼ 「1000m × 5本 Iペースインターバル」でマイルストーンを設定する◼

[Bさんの場合]

[現状VDOT = 41]

1000m × 5本 インターバル | 設定ペース = 4:40 ~ 4:30 /km

【BRC】マラソン完全攻略「解体新書」

10/13ページ

1ヶ月後、2ヶ月後、3ヶ月後、自分がどれくらいのレベルに到達しているか、どれくらいのペース で練習できるようになっているか、をイメージします。どうしても「この時期にこれだけ走れるよ うになっている」という鮮明なイメージができない場合は、目標を高く設定しすぎている可能性 があります。この場合、計画の修正が必要かもしれません。

しかし、実際に練習で走ってみないと分からないことは多いので、まずは「ある程度のレベルを 設定して」取り組んでみましょう。問題が出たらその都度修正していけばいいのです。


パターン2:1ヶ月ごとに「12~14km Mペース走」を実施 「12~14km Mペース走」もマラソン練習の王道メニュー。

[マイルストーン(1ヶ月後)]

1000m × 5本 インターバル | 設定ペース = 4:30 ~ 4:25 /km

[マイルストーン(2ヶ月後)]

1000m × 5本 インターバル | 設定ペース = 4:25 ~ 4:20 /km

[マイルストーン(3ヶ月後)]

1000m × 5本 インターバル | 設定ペース = 4:20 ~ 4:15 /km

[目標VDOT= 45.9 (4ヶ月後)]

1000m × 5本 インターバル | 設定ペース = 4:15 ~ 4:10 /km

◼ 「1000m × 5本 Iペースインターバル」でマイルストーンを設定する◼

[Cさんの場合]

[現状VDOT = 49.3]

1000m × 5本 インターバル | 設定ペース = 4:00 ~ 3:55 /km

[マイルストーン(1ヶ月後)]

1000m × 5本 インターバル | 設定ペース = 3:55 ~ 3:50 /km

[マイルストーン(2ヶ月後)]

1000m × 5本 インターバル | 設定ペース = 3:50 ~ 3:45 /km

[マイルストーン(3ヶ月後)]

1000m × 5本 インターバル | 設定ペース = 3:45 ~ 3:40 /km

[目標VDOT= 55 (4ヶ月後)]

1000m × 5本 インターバル | 設定ペース = 3:40 ~ 3:35 /km

【BRC】マラソン完全攻略「解体新書」 11/13ページ

「1000m × 5本 インターバル」よりも“スピード持久力”が試されるトレーニングなので、マラソ ンレースでの再現性を測るにはこちらの方が向いているでしょう。 しかし、やや距離が長いので秋以降涼しくなってきてから取り組むのがおすすめです。

[]

↓ []

↓ []

↓ []

↓ []

◼ 「12~14km Mペース走」でマイルストーンを設定する◼

[Aさんの場合]

現状VDOT = 35.2

12km Mペース走 | 設定ペース = 6:05 ~ 5:55 /km

マイルストーン(1ヶ月後)

12km Mペース走 | 設定ペース = 6:00 ~ 5:45 /km

マイルストーン(2ヶ月後)

12km Mペース走| 設定ペース = 5:50 ~ 5:35 /km

マイルストーン(3ヶ月後)

14km Mペース走 | 設定ペース = 5:45 ~ 5:30 /km

目標VDOT = 39.5 (4ヶ月後)

14km Mペース走 | 設定ペース = 5:40 ~ 5:30 /km

◼ 「12~14km Mペース走」でマイルストーンを設定する◼

[Bさんの場合]

[現状VDOT = 41]

12km Mペース走 | 設定ペース = 5:25 ~ 5:15 /km

[マイルストーン(1ヶ月後)]

12km Mペース走 | 設定ペース = 5:15 ~ 5:00 /km

[マイルストーン(2ヶ月後)]

12km Mペース走 | 設定ペース = 5:10 ~ 4:55 /km

[マイルストーン(3ヶ月後)]

14km Mペース走 | 設定ペース = 4:20 ~ 4:15 /km

[目標VDOT = 45.9 (4ヶ月後)]

14km Mペース走 | 設定ペース = 5:00 ~ 4:50 /km

◼ 「12~14km Mペース走」でマイルストーンを設定する◼

[Cさんの場合]

[現状VDOT = 49.3]

12km Mペース走 | 設定ペース = 4:40 ~ 4:30 /km

【BRC】マラソン完全攻略「解体新書」

12/13ページ

Mペース走では「しっかり余裕を保って走ること」を意識してください。 「本番ではこのペースで42.195km走るんだ」ということをイメージして、Mペースに対して今の 自分がどれだけ余裕を持って走れているのかを常に確認しましょう。

まとめ
サブ4, サブ3.5, サブ3達成の為の「中・長期トレーニング計画」の立て方

1. 2. 3.

  1. 現状と目標の間にあるギャップを埋める
  2. 目標からの逆算して、サブ3達成までの道のりを意識する。

[マイルストーン(1ヶ月後)]

12km Mペース走 | 設定ペース = 4:30 ~ 4:20 /km

[マイルストーン(2ヶ月後)]

12km Mペース走 | 設定ペース = 4:25 ~ 4:15 /km

[マイルストーン(3ヶ月後)]

14km Mペース走 | 設定ペース = 4:20 ~ 4:15 /km

[目標VDOT = 55 (4ヶ月後)]

14km Mペース走 | 設定ペース = 4:15 ~ 4:10 /km

サブ4達成する為に意識すべきは「5:30/kmペースをラクに走ること」

サブ3.5達成する為に意識すべきは「4:50/kmペースをラクに走ること」

サブ3達成する為に意識すべきは「4:10/kmペースをラクに走ること」

4. トレーニング計画の作成方法

STEP1.

「現状VDOT」と「トレーニングペース」を把握する。

STEP2.

「目標VDOT = 39.5」「目標VDOT = 45.9」「目標VDOT = 55」と「トレーニングペース」

を把握する。

STEP3.

期分け (ピリオダイゼーション)

STEP4.

マイルストーンを設定する。

「トレーニング計画」を考えて日々の練習を行うことで、日々の練習にも明確な目的意識を持って 取り組むことができます。

【BRC】マラソン完全攻略「解体新書」 13/13ページ

目標までの道筋がはっきりした中でトレーニングを続けるのと、何も考えずに計画性ゼロでトレ ーニングを続けるのとでは、その成果に大きな違いが生まれます。

みなさんも今一度、自分の目標までの道筋を再確認してみてはいかがでしょうか?

ABOUT ME
上原 一真
上原 一真
ランニングコーチ / ぼっちランナーズクラブ【BRC】代表
株式会社SmilesMiles 代表取締役 1992年生まれ、鹿児島県出身。 2005年、中学時代より走り始めランニング歴は17年以上。 1500m~5000mなどのトラック競技から100kmを超えるウルトラマラソン, トレイルランニング, 駅伝など幅広く嗜む。フルマラソンの自己ベストは、2時間34分16秒 (2021年)。 2015年から市民ランナー向けにランニングの指導を始め、サブ4~サブ2時間40分まで様々なレベルの市民ランナーの自己ベスト達成をサポートしてきた。 現在は、オンラインランニングクラブ【ぼっちランナーズ / BRC】を主宰。 「ひとりで頑張るランナーに、もっと強くなるきっかけを与え、自己重要感が高まるランニングを楽しんでもらう」をテーマとして指導に力を入れている。
記事URLをコピーしました