サブ4達成のためのトレーニング計画の立て方|4つの手順|ぼっちランナーズ【BRC】

サブ4達成のためのトレーニング計画の立て方|4つの手順

上原 一真

こんにちは。
ぼっちランナーズ【BRC】代表の上原です。

今回は、サブ4達成のためのトレーニング計画の立て方を、デモンストレーション形式でお話しします。

サブ4を目指しているけれど独学で練習しているので、トレーニング計画の立て方がわからない。サブ4に直結するトレーニング計画の立て方が知りたい。そういう方に向けた内容です。

(動画で見たい方はこちら)

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なぜトレーニング計画が重要なのか

マラソンは、長期間練習しないといけないスポーツです。3か月、4か月、半年、1年以上かけて練習する方もいると思います。

それだけ長期戦になると、なんとなく練習しているだけでは、サブ4というレベルまで到達するのはなかなか難しいと思います。サブ4達成までの道筋を描いて、サブ4に直結するトレーニング計画を立ててほしいなと思います。目標までの道筋がはっきりしていると、モチベーションも高く練習できます。

サブ4のために意識すべきペース

サブ4を達成するには、シンプルに、サブ4のペースで42.195kmを走り切ればいいわけです。4時間を切るペースは、1kmあたり5分40秒です。

ただ、5分40秒ではギリギリなんですよね。レースでは何が起きるかわかりません。給水で時間を取られるかもしれないし、不測のアクシデントが起こるかもしれない。なので、安全圏である1kmあたり5分30秒を意識していきましょう。これが、ダニエルズ理論でいう目標のMペースです。

そして、もがきながらどうにかこうにか5分30秒で走れる、というレベルでは足りません。そのペースで42.195km走れますか、という話になるからです。5分30秒で42.195kmを走り切れるくらいの余裕を持って走れるようにならないといけない。5分30秒というペースを、確実に自分のものにする。ここを意識しておいてください。

トレーニング計画を立てる4つのステップ

  1. 現状分析
  2. 目標設定
  3. 期分け(ピリオダイゼーション)
  4. マイルストーンの設定

トレーニングの本質は、現状と目標のギャップを埋めることです。例えば、今フルマラソンを4時間15分で走る人が3時間55分を目指すなら、この20分をいかに埋めるかを考えるのがトレーニング計画です。

前提として、VDOTという概念を知っておいてください。ダニエルズ理論でいう、ランナーの走力を表す指標です。今回はVDOTを軸にトレーニング計画を立てていきます。

モデルは、サブ4を目指しているAさん。目標タイムは3時間55分、現在のフルマラソンのタイムは4時間15分。ギャップは20分です。

STEP1 現状分析

現在のVDOTと、それに対応するトレーニングペースを把握しておきます。

Aさんの4時間15分というタイムをVDOTで表すと、35.2です。VDOTは、ネットの無料ツールで計算することもできますし、『ダニエルズのランニング・フォーミュラ』を読んでいただいてもいいと思います。

VDOTの便利なところは、自分の走力レベルに応じた適切なトレーニングペースがわかることです。VDOT 35.2に対応するEペース、Mペース、Tペース、Iペース、Rペースがそれぞれ出てくるので、確認してみてください。トレーニングの目的や種類によって、5種類のランニングペースがある、ということです。

これは現状の走力でのトレーニングペースなので、まずは今のレベルから始めていきましょう。

STEP2 目標設定

目標も、VDOTを使って設定します。やり方はSTEP1と同じで、目標のVDOTと、それに対応するトレーニングペースを把握しておきます。

ここで少しややこしいかもしれませんが、3時間55分を目指すのであれば、実際はもう少し上の、3時間52分あたりを意識した方がいいです。不測のアクシデントが起こる可能性もあるので。安全圏の5分30秒で走ると、3時間52分になります。3時間52分を意識した結果、3時間55分に落ち着く、という感じだと思います。

3時間52分をVDOTで表すと、39.5です。例えば4か月後の目標レースの時に、VDOT 39.5に対応するくらいのトレーニングペースで練習できていれば、サブ4の可能性は高いということになります。トレーニング期間を通じて、このレベルで練習できるようになりましょう。

STEP3 期分け(ピリオダイゼーション)

少し専門的な考え方なので、自分でトレーニング計画を立てることに慣れていない方は、そこまで気にしなくてもいいかもしれません。ただ、すごく重要な考え方なので、手順に入れました。

期分けとは、どの時期にどういった練習に集中して取り組むかを設定することです。どういった練習をすべきかは、自分のどのランニングスキルを伸ばすか、とイコールだと思います。マラソン練習で伸ばすべきランニングスキルは、大きく3つあると思っています。

  1. 最大スピード:生理学的にはVO2maxに近い考え方
  2. スピード持久力:生理学的にはLT値(乳酸性作業閾値)
  3. スタミナ:長時間体を動かせる力

期分けの基本的な考え方は、トレーニングの初期は基礎を強化して、そこから特異的なトレーニングへ移行していくことです。特異的というのは、何かに特化したということ。今回でいうと、マラソンでサブ4を達成することに特化したトレーニングです。

3つのうち、基礎にあたるのは最大スピードとスタミナ。そこからトレーニングを積んでいく流れで、どんどん特異的なトレーニング、つまりスピード持久力を高めるトレーニングを増やしていきます。

ケニアなどで世界的に有名なコーチも言っていることですが、まず基礎の強化(ジェネラルなトレーニング)をして、そこから特異的な(スペシフィックな)トレーニングを行う。両極端の最大スピードとスタミナをまず鍛えて、どんどん掛け合わせていくイメージです。

Aさんの場合は、目標レースまで16週間。長い距離を走るのが好きなスタミナ型のランナー、という設定です。

  • 1〜6週目:スタミナの強化期
  • 7〜12週目:最大スピードの強化期(短い距離のインターバルなどでVO2maxやスピードを上げる)
  • 13〜16週目:スピード持久力の強化期(鍛えたスタミナと最大スピードを融合させる)

スピード持久力は、そこそこ速いペースを維持する能力です。高めたスピードを、高めたスタミナで持続させる。トレーニングの後期は、こういった特異的なトレーニングを増やしていきましょう。

人によって異なる部分もあると思います。スピードが得意な方、スピード練習が好きな方は、最初にスピードを鍛えてからスタミナ、その後にスピード持久力というパターンもあります。最大スピードとスタミナを同時に鍛えていく人もいます。結局、基礎を固めてから特異的なトレーニングに移っていく、というのが本質的なところです。

STEP4 マイルストーンの設定

16週間、約4か月は結構長いので、最終的な目標だけを見ていると、モチベーションが続かなかったり、集中力が切れてしまったりすることが大いに考えられます。なので、1か月ごとにマイルストーンを置きます。

  • 1か月後:フルマラソン推定タイム4時間10分
  • 2か月後:VDOT 37(推定4時間05分)
  • 3か月後:VDOT 38(推定3時間59分)
  • 4か月後:VDOT 39.5(推定3時間52分)

3か月後の時点でサブ4のラインですが、これだとギリギリなので、4か月後にはVDOT 39.5、推定3時間52分くらいの走力はつけておきたい、という計画です。

VDOTだとわかりにくいかもしれないので、1000m×5本のインターバルに置き換えてみます。

  • 現在:5分05秒〜5分00秒
  • 1か月後:5分00秒〜4分55秒
  • 2か月後:4分55秒〜4分50秒
  • 3か月後:4分50秒〜4分45秒
  • 4か月後:4分45秒〜4分40秒

1000m×5本を4分45秒〜4分40秒でできるくらいのレベルになれば、サブ4で走れるくらいの力はある、という予測ができます。

もう一つ、12〜14kmのMペース走(マラソンペース走)でも考えてみましょう。

  • 現在:12km、6分05秒〜5分55秒
  • 1か月後:12km、6分00秒〜5分45秒
  • 2か月後:12km、5分50秒〜5分35秒
  • 3か月後:14km、5分45秒〜5分30秒
  • 4か月後:14km、5分40秒〜5分30秒

これくらいの練習ができると、サブ4を達成するレベルにだいぶ近づいていると言えます。5分30秒で余裕を持って走れれば、3時間52分で走れるわけですから。

大事なのは、Mペース走では本当に余裕を持って走ることです。本番では、このペースで14km走の3倍の距離を走らないといけません。42.195km走るんだ、というイメージを持って、余裕を持って走ってください。

まとめ

  1. サブ4のために意識すべきことは、5分30秒ペースを楽に走れるようになること
  2. トレーニングの本質は、現状と目標の間にあるギャップを埋めること
  3. 目標から逆算して、サブ4達成までの道のりをイメージすること

トレーニング計画は、現状分析、目標設定、期分け、マイルストーンの設定、の4つの手順で立てます。長期戦なので、マイルストーンを設定して、集中力やモチベーションを維持しながら、継続的・計画的に練習していきましょう。トレーニング計画があると、日々の練習にも目的意識を持って取り組めます。

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それでは。

ぼっちランナーズ【BRC】
代表 上原一真

上原 一真
上原 一真
ランニングコーチ / ぼっちランナーズクラブ【BRC】代表
Profile
株式会社SmilesMiles 代表取締役
1992年生まれ、鹿児島県出身。

2005年、中学時代より走り始めランニング歴は20年以上。ランニング指導歴は10年以上。

1500m~5000mなどのトラック競技から100kmを超えるウルトラマラソン, トレイルランニング, 駅伝など幅広く嗜む。
フルマラソンの自己ベストは、2時間34分16秒 (2021年)。

2015年から市民ランナー向けにランニングの指導を始め、サブ4~サブ2時間35分まで様々なレベルの市民ランナーの自己ベスト達成をサポートしてきた。

現在は、オンラインランニングクラブ【ぼっちランナーズ / BRC】を主宰。
「ひとりで頑張るランナーに、もっと強くなるきっかけを与え、自己重要感が高まるランニングを楽しんでもらう」をテーマとして指導に力を入れている。
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